【しわあせ】2030年代で悪意の無い世界で抵抗するじいちゃん

漫画紹介

今回紹介するのは山田芳裕先生の作品【しわあせ】です。

西暦2030年代。「怒り」をはじめとする負の感情を封印し、他人との争いを避けることを美徳とする共同体が形成されている世界。感情統制がなされ、人々は皆偽りの笑みを顔に浮かべている。そんな中、80年代の生き残りで、古きよき時代を知るひとりの老人が、平穏な毎日にドロップアウトした――!

引用 Amazon

あらすじ

80年代はコピーライターをしながら六本木ではじけた過去を思い出し、懐かしむ主人公のおじいちゃん「ジュン」が西暦2030年代月に旅行に行き、癌などの病気も1週間で完治するほどに進化した世界ではテクノロジーだけでは無く、人間の道徳もかなり進んでいたのだ!「怒り」の感情も忘れ、食料も無農薬ばかりで味気なく、着色料、人口甘味料、化学調味料一切口にできなくなり、80年代を生きた主人公のジュンは毎日ぶつぶつと小言を言う生活を繰り返していた。

引用 しわあせ一巻

いつもの食卓でジュンは怒っている、くそてーねーな文法でトークをしナチュラルな物だけを愛している、まったくリスクが無い生活は本当に幸せなのか…。

怒りという感情を見せるためにあの80年代定番のちゃぶ台返しをするが家族は全く怒らずに息切れするジュンの体を心配する。街中で人をぶんなぐっても、警察に連行されるが、犯罪が珍しすぎて有名になりテレビでは家族が誇らしげにインタビューを受けている。

取調室では生ぬるい取り調べにジュンがしびれを切らし暴れているが警察も起こることはない、思わずジュンは「税金分闘え!」と叫ぶ、恐らくジュンは自分の感情がこんなにも空回りし相手に届かないのをもどかしく感じているのだろう、ジュンが愛した80年代は影も見えない、感情むき出しに生きたあの時代の美しさは無い、個性の欠片もない思考停止した若者が同じ毎日を繰り返している。。

感想

いやー感動しました!73歳になっても、世間の風潮がどうであろうと自分が思う「イカス」存在であり続けるトガッタじいちゃん、こんなにも魅力的でどこか哀愁漂わせたハードボイルド熱血おじいちゃんは見た事ありませんね。ww

僕は山田先生の大ファンで度胸星やへうげもの、望郷太郎など色んな作品を読み漁ったのですが、その中でもトップクラスに面白く、そして感動しました!

ジュン以外の若者たちはどこか表情が味気なく笑顔と真顔、驚いた顔しかしないような印象を受けましたが、それに比べ80年代を生きた人は怒りや喜び、など本来人間が持っている様々な表情を見せてくれ、色んな種類の幸せがありリスクを取ることで得られる快感がありそのバランスが面白い!

怒ることもあり感情に振り回され失敗することもあるそれが人間らしさでありその人の魅力ですよね!
もちろん暴力や他人に負の感情をぶつける事はいけない事です。

でもその負の感情によって生み出される爆発的なパワーは間違いなくあり人間の根幹を占めていると自分は思います、人に八つ当たりするのではなく悔しい気持ちを糧に明日から生きて行くのが人生ってもんだろ!!!!

その狭間に安らぎや癒しがあるからその瞬間瞬間を大事にできるんだろ!!って思いましたね。w

衝撃的なラストも待っていますので皆さん是非この作品を読んでこの時代をいきていきましょうね。

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